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マクロ写真のお作法
ワイドもマクロも水中写真は寄りが大切です。しかし多くの被写体は近づけば逃げてしまう生き物がほとんどですね。
寄りに肝心なのは無駄な動きを省いてスムーズに寄ることです。せっかく近づいても被写体を前にあたふたしてしまっては撮れるものも撮れません。
ステップ1.被写体に寄る
出来るだけ画面に対して大きく被写体を入れ込むことと被写体までの距離をつかむことによって、レンズと被写体までの水の層を薄くし、よりクリアに被写体を映し込むことと被写体にしっかりストロボの光を当てて被写体の色合いを出すために寄ることが大切になってきます!
望遠側いっぱいで撮ると、内臓ストロボが十分に効かず青かぶりの写真になってしまう。
陸では被写体まで離れていても、空気の層が間にあるだけなのでクリアに写るが、濁りのある水中の場合は極端にクリアさが失われる。
<< 寄り方3パターン >
- ハゼ系 寄り過ぎると巣穴に引っ込むので、時間をかけてゆっくりと近づくのが基本。ネジリンボウのようにホバリングするタイプの被写体は、警戒するとフワフワ泳ぐのをやめて、地面に体をつける。しばらく待ってまたホバリングを始めたら近づこう。
- チョウチョウウオ系 動きも速いので撮影には苦労する。いちばんわかりやすい真横から撮りたいところだがビギナーは少し上の斜めから狙ってしまうことが多い。チョウチョウウオと自分の目線を同じレベルにして、サンゴ礁と自分で挟み込むような形で距離を詰めていこう。
- フグ系 フグ系の被写体に寄るのはさほど難しくない。ただ顔を反対側に向けてしまうので、実は撮影には結構苦労する。逃げ場を失って反転する瞬間を狙うか、こちらを向く様にバディに向こう側からプレッシャーをかけてもらうとよい。
ステップ2.露出を考える
露出とは、写真の明るさでしたね。これはシャッタースピードと絞りという2つで決められます。デジカメには露出に関してオート機能が備わっていてカメラが自動的に判断してくれるのでカメラに任せましょう!マクロ撮影はかなり正確にオート機能が働きます。
ステップ3.ピントをチェック
被写体のポイントとなる部分にピントを合わせましょう。魚の場合は基本的には目に合せます。素早い被写体は難しいですが、そうでない被写体の場合はフォーカスエリアを目に合わせてシャッターを半押しにします。そしてカメラから合わせましたよ合図が確認できたらシャッターを押しこみま
ステップ4.シャッタータイミング

最後のステップではシャッターを押すタイミングを計ること。魚は実に様々な表情を持っています。わずかにタイミングがずれただけで、全く異なる印象の写真に仕上がることもしばしば。集中して液晶画面をのぞきここぞというところでシャッターを切れるようにしましょう。
慣れてきたら自分で絞り優先オートにして調節してみよう
露出に関しては基本オートでよいが、少し撮り慣れてきたら「絞り優先オート」にして、絞り値を自分で調節してみよう。
絞り値を変化することで何が変わるかというと「被写界深度」。
被写界深度とはピントの合う幅のことです。絞り値の数字を大きくすればするほど被写界深度が増え、ピントの合う幅が広がり、ピンぼけの確率が減ります。逆に絞り値を小さくするとボケの激しい、印象深い写真になります。