グルクン
名前
グルクン(タカサゴ)はスズキ目・タカサゴ科の魚。
タカサゴは、沖縄が返還された1972年に沖縄の県魚に指定された。水揚げ量が多く、刺し網漁や追い込み網漁などで一年中獲れ、沖縄らしい美しい色形で味もよく、沖縄を代表する大衆魚であるということが、その選定理由だという。
沖縄ではタカサゴという正式和名よりも、「グルクン」という島言葉での呼び名が一般的だ。タカサゴは「高砂」と書きます。高砂と聞くと、夫婦愛を描いた同名のおめでたい能楽になるが、グルクンにつけられたタカサゴの意味は能楽とは無関係です。 「たか」で岩礁、「さご」は細魚と書いてさごという意味があり”小魚”という意味の漁師ことばです。岩礁にいる小魚をタカサゴと呼び、それに後からおめでたい単語である高砂の漢字を当てはめたと考えられます。
現在でも、家庭料理や居酒屋などのメニューには欠かせない存在です♪。
大きさ
成魚の全長は30cmほどで、体は前後に細長い紡錘形をしている。
生息場所
北は奄美大島、南はオーストラリア・ニューカレドニアまでの西太平洋と、インド洋の熱帯域沿
岸に広く分布する。 ただし日本では、稚魚や若魚が暖流に乗って本州南部太平洋岸まで出現することがある。水深20~50m程度の岩礁、サンゴ礁域に群れで生息し雑食性でプランクトンを食べながら生活している♪
特徴
体に細い2本の黄色縦帯があり、下の縦帯は側線より下に位置することが多い。
尾鰭両葉先端は赤茶色。
生体の体色は青緑がかっているが、夜の休息時、興奮している時、死んで水揚げされた
時などは体の側面などが赤みがかり、極端に体色が変化する。
そのため生体を見たことがない人には赤っぽい魚として認識されている。
産卵は、飼育下では5~7月の日没前に行われる。大きな群れが海中で上下運動を繰り返しながら、
雄雌のペアとスニーカー(優位な雄に集まる雌を横取りしようとする雄のこと)によって、
産卵・放精される。受精卵は直径0.85㎜前後の分離浮生卵で
24℃の環境下においては約1日で孵化する。仔魚・稚魚期は
潮流に乗って外洋に出て浮遊生活を送るが、成長するにつれ、沿岸の浅海に定着する。