海が青いのはなぜ?ダイビングをするなら知っておきたい豆知識
ダイビングをすると、海に関する興味・関心が深まります。
海はどうして青いのか、どうして波が起こるのか、どうして海水は塩辛いのか……。
海に関する疑問は尽きません。
海に関する知識を深めることで、ダイビングがより一層楽しいものとなります。
ダイビングを今まで以上に楽しみたい、これからダイビングに挑戦してみたいという人に向けて、知っているようで知らない『海に関する豆知識』をご紹介します。
●海が青い理由は主に2つ
海の魅力は、なんといっても鮮やかな青色にあります。透明度が高く深みのある青色は、海の世界を神秘的に美しく演出してくれるからです。
まずは、海が青い理由について解説します。
●太陽光の青だけを反射している
海は青く見えますが、海水自体に色がついているわけではありません。
海の色が青く見える理由は、太陽光と水の性質にあります。
太陽光には、紫、藍、青、緑、黄、オレンジ、赤の7色が含まれていますが、赤に近い色ほど水の分子に吸収されやすいという性質があります。
太陽光が海に降り注ぐと、水深が深くなるほどに赤に近い色は水の分子に吸収されて目に見えなくなり、青色だけが海底の砂に反射して目に見えるようになるのです。
水質やプランクトンの有無によって、同じ青色でも色合いは異なりますが、不純物の少ない透明度の高い海ほど水色に近い明るい青色に見え、不純物が含まれる透明度の低い海ほど、黒に近い青色に見えるといわれています。
特に、海底の砂が白ければ、より青色が反射されることになるため、白い砂がある海は鮮やかな美しい青色に見えるのです。
●海の表面に空の青が映っている
海の色が青く見える理由には、空の色も関係しています。
太陽の光は海底まで届いて反射しますが、海面でも反射します。
また、海面には空の色そのものが鏡のように映っているため、空の色が明るければ海の色も明るい青色に、空の色が暗ければ海の色も暗い青色になるのです。
太陽光は空気中の微粒子で散乱しますが、青色は波長が短いため、他の色に比べると強く散乱します。
昼間の空が青く見えるのは、他の色よりも強く散乱された青色が目立つからです。
反対に、夕方になると空の色は赤く見えます。
太陽が遠ざかることで波長が短い青色は散乱しきってしまい、目に届く前に見えなくなってしまうからです。
波長が長い赤に近い色のみが目に届くことになり、夕方の空や海は赤く見えるのです。
海の色が青く見える理由は、「海面に反射した太陽光の青色」、「海底の砂に反射した太陽光の青色」、「海面に映った空の青色」の3つの要素が重なった結果だといえます。
●青くない海があるのはなぜ?
海の色といえば青色を思い浮かべる人が多いですが、『紅海』のように赤い色を持つ海や、エメラルドグリーンの緑色を持つ海も存在します。
海が赤く見える理由は、海の状態による影響が考えられます。
赤い色のプランクトンが大量に発生したり赤潮が発生したりすると、不純物によって青色が吸収されてしまい、海の色が赤く見えるのです。
同じ理由で、緑色の植物プランクトンが大量に発生すると、赤色だけでなく青色も吸収されてしまい、海が緑色に見えるというわけです。
このように、海の色は海の状態によっても左右されます。
季節や潮の流れ、不純物の有無といったさまざまな条件によって、海は全く異なる顔を見せることがあります。
同じ場所でもその時々で異なるので、よく観察して海の色の違いを楽しみましょう。
●青いだけじゃない?知りたい海にまつわる色々な雑学
海が青い理由を調べている人の中には、好奇心旺盛な子供を抱えていて、海に関するさまざまな質問を投げかけられている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、子供に教えてあげたくなるような海に関する雑学をいくつかご紹介します。
●海に波が起こる仕組みって?
海に波を起こしているのは、主に「風」と「月の引力」です。
偏西風や貿易風のような地球規模の大きな風が波を起こし、岸辺に届きます。
また、海の水が月の引力で引っ張られたり、月が離れて引力から解放されたりする勢いによっても、波が起こると考えられています。
他にも、地震や台風、海底火山といったさまざまな要因で波が起こるため、普段は灘やかな海でも、時に高波が押し寄せることがあるのです。
●海の水が塩辛いのはどうして?
海水が口に入ると、塩辛さを感じます。
海から上がってしばらく経つと、身体に白い塩がついていたという体験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。
海の水が塩辛い理由は、海水に『塩(塩化ナトリウム)』が含まれているからです。
元々、地球が誕生した頃の原始の海は、『酸性』だったといわれています。
味にすればすっぱかったのですが、この酸性の海水は蒸発して、陸上に雨となって降り注ぎました。
酸性の雨水は、火山によって形成された岩塩を溶かし、再び海へと還ります。
このサイクルが繰り返された結果、海の水は現在のように塩辛いものに変化したのです。
●海で一番深い場所は?
世界中の海で最も深い場所は、『マリアナ海溝』だといわれています。マリアナ海溝は日本に近い場所にあり、その深さはおよそ10,983mもあるそうです。
数字だけ聞くとピンときませんが、8,848mあるエベレストを沈めても天辺が見えないほどの深さだといえば、いかにマリアナ海溝が深いかイメージできるのではないでしょうか。
太陽光は水の分子に吸収されるため、水深5mほどで赤い色は目に見えなくなります。
また、黄や緑といった色も、水深20mに達する頃には消えてしまいます。
水深20m以降は青色だけ目に見えますが、水深200mを超えると青色も吸収され切ってしまい、光の届かない暗闇の世界が広がるばかりです。
●海藻はなぜさまざまな色がある?
海藻は同じ種類であっても、生息している場所によって色が異なります。
海藻の種類は、大きく分けると『緑藻類』、『褐藻類』、『紅藻類』の3つです。
緑や茶、赤といった色が一般的ですが、同じ種類でも場所によって色合いが異なる理由は、海藻が光合成しやすい色を選んでいるからです。
海藻は、光合成をしなければ生きていくことはできません。
そのため、光を最も多く吸収できるように、それぞれの場所の推進に合わせて色合いを変えると考えられているのです。
●魚は光に集まるって本当?
魚の中には、特定の外部刺激によって、集まったり散ったりする習性を持つ種類が存在します。
ニオイや湿度など条件はさまざまですが、その中で光に向かって集まる習性を『走光性』といいます。
光とは反対方向に散ってしまう習性が、『負の走光性』です。
全ての魚に走光性があるというわけではなく、サンマやイワシ、イカやクルマエビなど、種類は限られています。
ダイビングや釣りを楽しみたい場合には、魚の走光性を利用するとと良いでしょう。
ダイビングショップによっては、走光性を利用してナイトダイビングを行っているところもあるので、興味があるという人はぜひ参加してみてください。
●神秘的な青い海をダイビングで体験しよう!
海について深く知りたいのなら、実際に潜ってみることが一番です。
海に興味・関心があるという人に向けて、ダイビングの魅力と注意点をご紹介します。
●ダイビングなら普段体験できない世界を見られる
海の中には、海上から見ているだけではわからない、神秘的な世界が広がっています。
海が好きだという人や、海に興味があるという人は、ぜひ一度、ダイビングで海中世界の魅力に触れてみてください。
シュノーケリングもしたことがない人がダイビングと聞くと、ハードルが高いと感じるかもしれません。
しかし、『体験ダイビング』のように、初心者さんでも気軽にダイビングを楽しめるツアーも存在します。
プロのインストラクターによる講習を受けて、一緒にダイビングを楽しめるので、初めてダイビングに挑戦するという人も安心してお申し込みください。
●子供の年齢制限に注意
ダイビングショップによっては、ツアー参加者に年齢制限を設けていることがあります。
ツアー自体にお子さんを連れて行くことは可能でも、お子さんがあまりに小さい場合には、ダイビングには挑戦できないことがあります。
ショップによっては、8歳、または10歳からダイビングの受け付けを行っていることもありますが、器材をレンタルする際に別途料金がかかることがあるので注意が必要です。
お子さんと一緒に体験ダイビングを楽しみたいという人は、年齢制限の有無と追加料金の有無を調べてから申し込むと良いでしょう。
●まとめ
海の中には、陸の上では決して目にすることができない、神秘的な世界が存在します。
海が好きだという人や海に興味があるという人は、海の世界を自分の目で楽しめるダイビングに挑戦してみましょう。
オーシャンステージでは、初心者さんでも気軽にお申込みいただける『体験ダイビングツアー』を開催しています。
プロのインストラクターが、ダイビングの基礎からダイビングを楽しむコツまで丁寧に指導しますので、安心してお申し込みください。
海を愛するダイビング仲間と一緒に、海の世界の魅力を楽しみましょう。