海で泳ぐ練習!オープンウォータースイム向け泳ぎ方講座
オープンウォータースイム(OWS)のような、海のレースに挑む方は多いでしょう。
しかし、プールと海では、さまざまな違いがあるため、海で泳ぐ練習は必須です。
ここでは、プールや海でできる、海で泳ぐための練習方法についてご紹介します。
●プールでできる海で泳ぐ練習
まずは、プールのような身近な施設でもできる、海で泳ぐ練習を見てみましょう。
●3種類の泳ぎ方をマスター
オープンウォータースイムでは、基本となる泳ぎ方が3つあります。
それが、「クロール」、「平泳ぎ」、「背泳ぎ」です。
波が常にある海では、流されて目標を見失ったり、体力を一層消費してしまったりします。
そのため、ただ早いクロールだけでなく、状況を確認しやすい平泳ぎや、僅かに呼吸を整えられる背泳ぎなど、状況に対応する泳ぎが求められるのです。
これらを覚えておけば、さまざまな状況に対応可能になります。
少なくともこの3つはマスターし、スムーズに切り替えられるようにしておきましょう。
●長時間泳げる省エネの泳ぎ方を習得
●基本姿勢
海での泳ぎは、体力をいかに温存できるかがカギです。
長時間泳ぐためにも、水の抵抗や浮力を考慮した、省エネな泳ぎ方を習得しましょう。
基本姿勢は、肩の力を抜いて、視線を真下に向けた状態です。
顔を上げると水の抵抗が増えて、体力を余計に消耗させてしまうためです。
お腹は不要に膨らませず、水面と並行に泳ぐ感覚を掴みましょう。
●泳ぐ際の注意点
省エネを意識すると、動きが縮こまる点に注意しましょう。
縮こまった動きになると、前に進まないどころか、浅い呼吸になって余計な体力を消耗してしまいます。
必要がなければ頭は上げない、水面と体を平行に保つといった基本姿勢を意識しながらも、動きは大きくしましょう。
例えばクロールでは、手がより先の水面をかけるように肩を前に出す、キャッチアップスイムのような動きを心がけます。
●呼吸を意識し、リズムを覚える
海では、プールとは呼吸のリズムが異なることに注意が必要です。
波に流されるため、泳ぐ方向が合っているか、都度確かめる必要があります。
例えば、クロールで何度か水をかいたら、平泳ぎに移行して前方の確認を挟むといった形が良いでしょう。
あるいは、クロールのまま時折顔を前方に向ける、ヘッドアップクロールでも構いません。
いずれにしても、自分に合ったリズムを覚え、スピードが落ちないようにしなければなりません。
慣れていない方は、一定の空気量を口から吸って、鼻から出すといった基本的なことから意識して泳ぎましょう。
●鏡を見て姿勢を矯正、イメージトレーニング
鏡がある施設では、陸上でも自分の姿勢を確認、修正できます。
海とプールの泳ぎ方には違いがあり、リズムが乱れて上手く泳げないという方もいるかもしれません。
その際は、陸上で鏡を見ながら、イメージトレーニングや復習をしてみるのがおすすめです。
●立ち泳ぎを習得
プールでは、ほとんどの場所で足が付き、休むことができます。
しかし、海では足が付かないため、体力の消耗を抑えるために立ち泳ぎをマスターすると良いでしょう。
クロールや平泳ぎのように進むことはできませんが、海で練習中に休憩を挟みたいときや、うっかり泳ぐ方向を誤った際の方向転換など、使える箇所が多いです。
立ち泳ぎには、ふみあし、巻き足、立ち平泳ぎ、スカーリングなど、さまざまな方法があります。
●コーナーリングの技術を磨く
プールでは壁を蹴ってターンができますが、海ではブイを目安に、自分でぐるりと回らなければなりません。
スムーズにコーナーリングできるかどうかでタイムが変わってくるので、コーナーリングの技術は磨いておきましょう。
例えば、平泳ぎで方向転換し、クロールに再度戻すといったコーナーリングの技法があります。
他にも、片手側だけでクロールして体の向きを変えたり、コーナーリングの際に背泳ぎに切り替えたりなど、方法はさまざまです。
●実際の海で行う泳ぐ練習
●まずは準備体操やストレッチを念入りに
海では、プールと違ったトラブルも予想できます。
例えば、普段使わない筋肉を使うため、足が付かない場所で足が攣ってしまうかもしれません。
そんなことが起こらないように、準備体操やストレッチはプール以上に念入りに行う癖をつけましょう。
●風向きや呼吸を確認
体を慣らすために、足から順に腰までゆっくりと入水します。
その後、潮の流れを確認しましょう。
どの方向に潮が流れているのかは、風向きである程度判断できます。
プールと違い視界も悪く、思ったよりも流されることは多いです。
流されるとして、どの方向に流れるのかを先に把握しておけば、泳ぐ際にスムーズになります。
水温に慣れてきたら、顔も水面につけて、練習した呼吸のリズムを確認しましょう。
●海の感覚に体を慣らす
肩まで入水し、体の感覚を海に慣らします。
海には浮力があり、ウェットスーツなら空気を含むため、浮く感覚があるでしょう。
また、関節の可動域が狭まるため、肩や脚を動かした際に泳ぎづらさも感じるかもしれません。
そういった海での感覚に徐々に慣らしながら、クロールや平泳ぎを始めてみましょう。
●足が付く場所でヘッドアップクロールやコーナーリングの練習
プールの底面のように目印になるものがなく、透明度の低い海ではまっすぐ泳ぐことも大変です。
まっすぐ泳ぐ間隔を掴むため、最初は足が付く場所でヘッドアップクロールを練習しましょう。
実際に泳いで、どの程度ずれているのかを確認してください。
また、コーナーリングの練習も、足が付く程度に深い場所で行った方がスムーズです。
●足が付かない沖で本格的なクロール、平泳ぎ、立ち泳ぎ、背泳ぎ
足が付かない沖では、ハードな練習が可能になります。
オープンウォータースイムを想定して、本格的なクロールや平泳ぎを行いましょう。
また、背泳ぎや立ち泳ぎのような楽な姿勢にスムーズに移行できるよう、練習しておくのがおすすめです。
●救助のサインの練習も忘れず行おう
トラブルが起きたときのために、救助のサインを覚えておきましょう。
立ち泳ぎで、片手はスカーリング(手のひらで横向きの8を書くような水かき)しながら、もう片方の手をライフセーバーに向けて大きく振るのが基本です。
万が一のことを考えると、発見しやすい目立つキャップをつけたり、ライフセーバーに挨拶したりといった対策も有効になります。
●海ならではの楽しみ。魚鑑賞もおすすめ
海では、絶えず波が起こり、降り注ぐ陽光や潮風など、環境の違いがあります。
慣れていない環境では疲労を感じやすく、脱水症状も心配です。
意識して休憩はこまめに取り、無理は控えてください。
シュノーケルのようなアイテムも持っていれば、魚鑑賞が楽しめる海もあります。
これ以上はオーバーワークになると思ったら、楽な泳ぎ方に切り替え、魚鑑賞をするのもおすすめです。
事前に魚鑑賞ができるような海を選定しておくと、楽しみが広がります。
●まとめ
オープンウォータースイムを行う方向けに、海で泳ぐ練習についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
上記の練習方法で、ぜひ上達を目指してみてください。
また、海には、海ならではの楽しみが多くあります。
神秘的な海の世界や、魚や沈船などを覗けるダイビングも、そんな海ならではのレジャーの一つです。
泳ぐのが好きな方や、プールから海へ出て海の美しさに魅了された方には、ダイビングがおすすめです。
オーシャンステージでは、ダイビングツアーやダイビング資格取得のコースをご用意しておりますので、興味がある方はぜひお問い合わせください。